市内初「顔面把手(両面)」が出土しました

ページ番号1006898  更新日 令和5年3月1日

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顔面把手(両面)

市の緑ケ丘地域、かにが沢公園の東側台地上における周知の埋蔵文化財包蔵地内(蟹ケ澤遺跡)で、令和4年10月7日に行われた公共工事の際に、縄文時代の遺物「顔面把手(両面)」が発見されました。

この遺物は、約5,500年~4,500年前の土器(勝坂式)で、市内で「顔」を表現した出土品として確認されたものとしては初めてのものです。
これは、一般的に「顔面把手付土器」と呼ばれる本体の一部破片(把手部分)で、全体の復元は困難ですが、同様の土器は南関東・甲信地方を中心に出土例があるため、元は深鉢形の縄文土器であったものと想定されます。

日常生活での使用には不向きな形であることから、儀式などの特別な場で煮沸道具として使用されていた可能性があり、市内の縄文ムラの内容や、性質を探る重要な手掛かりになります。
「顔面把手付土器」は、近隣では相模原市や厚木市の博物館で既に収蔵・展示されていますが、把手両面に顔面がついているものは大変珍しく、全国的にもこれまで数例しか確認されていません。
考古資料としての価値がありながら、造形面でも縄文人の美へのこだわりを感じる良好な出土品です。
現在は、市教育委員会が保管しています。

写真:顔面把手1
顔面把手(内側)
写真:顔面把手2
顔面把手(外側)
  • 名称 顔面把手(両面) 1点
  • 造形 内外両面に半球状の顔、中空、表面磨き上げ
  • 時代 約5,500~4,500年前
  • 大きさ 高さ約13センチメートル、幅約15センチメートル、厚さ約3センチメートル、顔の直径約7センチメートル

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