腎臓を守る生活習慣
市では、平成25年度から「慢性腎臓病(CKD)」の予防に取り組んでいます。
慢性腎臓病(CKD)は、腎臓そのものに原因があるもの(原発性)と生活習慣病など他の病気の影響で起こるもの(続発性)があります。近年は続発性のものが増えており、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の悪化により発症し、進行して透析療法を受ける人が増加しています。
また、腎機能の低下が脳卒中、心筋梗塞などの発症・進行の危険を高めると考えられています。
腎臓のはたらき
腎臓は塩分の調節・老廃物の排出や血圧の調節、血液の生成促進などをしています。
- 塩分の調節・老廃物の排出
- 血圧の調節
- 血液の生成促進
- 蛋白質はろ過されない
- クレアチニンはほとんど尿中に排出される
慢性腎臓病(CKD)とは
慢性腎臓病(CKD)は慢性的に経過する腎臓の病気の総称で、以下の1または2のどちらかが3カ月以上持続した状態で、成人の約8人に1人がCKDと推定されます。
- たんぱく尿など、腎臓の障害が疑われる
- 腎機能(GFR)が60ml/分/1.73㎡未満に低下している
慢性腎臓病(CKD)は、糸球体ろ過量(GFR)により、病期(ステージ)が分類されます。GFRは血清クレアチニン値に基づくGFR推算式により推算もできます(eGFR)。CKDの重症度分類については巻末の【参考】CKDの重症度分類を参照してください。
たばこと腎臓
たばこを吸う人は吸わない人に比べ、慢性腎臓病(CKD)になりやすさは2倍以上になりますので禁煙しましょう。禁煙を希望される方の個別相談を行っています。
ご希望の方は健康医療課へお申し込みください。
- 電話番号:046-252-7995
- ファクス番号:046-255-3550
腎臓をいたわるポイント
CKDを予防するためには、肥満(特に内臓脂肪過多)を解消し、高血圧や高血糖、脂質異常などがある方は改善に取り組みます。適度な運動とバランスのよい食事、そして特に重要なのが減塩です。
また、適切な水分摂取や必要な薬以外は飲まない、使わないことも大切です。サプリメントも手軽に手に入りますが、本当に必要か考えてみましょう。
アルコールを飲む際は適量を心掛け、休肝日を設けましょう。
- 肥満を解消する、高血圧・高血糖・脂質異常症を管理する:適度な運動を
- 減塩は重要
- 禁煙
- 適切な水分摂取
- 排尿を我慢しない
- 必要な薬以外は飲まない、使わない
- サプリメントは必要か再検討
- アルコールは適度に
腎臓をいたわる食生活
腎臓にとって食事は薬と同じくらい大切です。特に減塩は重要です。
目標食塩量1日3~6グラム以下を目指しますので、食塩が含まれる食品は食べる量に注意が必要です。例えば、お味噌汁1杯では1.2グラム、食パン(8枚切)では0.6グラム、ラーメン(汁含む)では約7グラムの塩分が含まれています。
食塩が含まれている食品とは
- 食品自体にナトリウムがもともと含まれている
※食塩は科学的には「塩化ナトリウム」といい、体内に入ると「塩素」と「ナトリウム」に分かれます。 - 食卓塩などの塩やしょうゆ、みそ、ソースなどの調味料
- ちくわなどの魚肉練り製品、ハム、漬物、インスタント食品などの加工食品
すぐに実践できる!減塩ポイント
調味料編
まずは使い方を見直しましょう
- 麺類の汁は残し、1週間に1〜2回ぐらいまでにする
- 「減塩しょうゆ」や「減塩みそ」を利用する
※通常のものより食塩量を2分の1~3分の1減らすことができます。
※ポン酢を使用するとしょうゆの約60パーセントの食塩量になります(「うすくちしょうゆ」は「濃い口しょうゆ」より塩分が多いので注意)。 - 食卓には食塩を含む調味料は置かず、こしょうやからしなど香辛料にする
- 調味料は「かける」より「つける」
食べ方編
- 天然素材からしっかりとっただしを使う
- みその使用量を減らす
食塩量を減らす原則、おすすめの量は、だし汁150ccに対して小さじ1杯(6グラム)が目安です。 - 具を沢山入れて汁の量を少なくする
おいしい減塩メニューの紹介
レシピは下記添付ファイルからダウンロードできます。
病期(ステージ) |
数値の説明 |
進行度による分類GFR(ml/分/1.73㎡) |
---|---|---|
G1 |
正常または高値 |
90以上 |
G2 |
正常または軽度低下 |
60~89 |
G3a |
軽度~中等度低下 |
45~59 |
G3b |
中等度~高度低下 |
30~44 |
G4 |
高度低下 |
15~29 |
G5 |
末期腎不全 |
15未満 |
(日本腎臓病学会編CKD診療ガイド引用)
G1〜G3ステージでは自覚症状がほとんどありません。しかし、検査により発見が可能なため、年に一度は健康診断を受けることをおすすめします。疲労感、むくみなど症状が現れたときは、病気がかなり進行している可能性があります。
G5ステージでは腎機能が高度に低下または慢性腎不全の状態であり、人工透析を要することが多くなります。
厚生労働省ホームページ(腎疾患対策)
添付ファイル
このページに関するお問い合わせ
健康医療課 保健予防係
〒252-8566 座間市緑ケ丘一丁目1番1号
電話番号:046-252-7995 ファクス番号:046-255-3550
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